2011年3月4日金曜日

佐用町で出張居酒屋に参加してきました。

sagara1020です。

さかのぼること2週間ほど前、関西学院大学大学院のS氏から僕のもとへ一通のメールが、、、。
内容は、「岡山県佐用町の小規模集落の活性化プロジェクトとして、出張居酒屋をします。
興味のある学生がおられましたら、一緒にしませんか?」というものである。

僕は、なんでもやりたい派の人間なので、「ぜひ、やりましょう」と即答しました。
また、奈良大学から何人か連れてきてほしいとのことだったので、ゼミや地理研メンバーに連絡し参加者を募集し、いざ佐用町へ。

佐用町基本データ

人口:19,250人(2011年現在)
面積:307.51km²
人口密度:62.6人/km²

3月2日

近鉄大和西大寺駅から約3時間30分かけ、JR佐用駅に到着!!


JR佐用駅

佐用の商店街は2009年8月9日の水害により、大きな被害を受けました。
僕の中では、水害のあった町という印象が強く、水害の爪痕もしっかりと残っていました。
水害に関しては、また次回報告するので省略します。

商店街を見ての感想は、規模も小さくいわゆる田舎の商店街だなと思いました。
この疲弊した商店街と買い物難民とよばれる方の相互利益を目的として考えられたのが、今回の出張居酒屋という企画らしいです。

佐用商店街


待ち合わせ時間となり、S氏と合流し、関西学院大学、美作大学の学生スタッフと3人の先生方との意見交流の会に参加しました。

そこで、学生スタッフの方の活動を教えていただいたり、先生方の意見をお聞きしたりしました。
まちおこしには「若者」「バカ者」「よそ者」の3要素が必要であり、特に「よそ者」の視点が重要であることを学びました。

僕はかねてから疑問に思っていた、「活性化とは何か?」「活性化のあり方とは何か?」「どこまでいったら活性化かしたのか?」という疑問を彼らに質問しました。

回答は、活性化を判断する指標は様々あるが、満足度などの心理的な面は計ることができない。活動をしている当事者側もそれを模索している。
というものでした。

正直よくわからず、もやもやしたものが残ったので今回この場で考えてみたいとおもいます。

例えば、あるプロジェクトが大成功し、過疎で悩んでいたある集落に何百人(そのプロジェクトを何年間か続けた結果として)も人口が増加した。
これは、活性化であるのか?
人口が増え、若者が増えたことは活性化なのか?

町は人口増加によって豊になった。しかしそうなったら、昔ながらの生活スタイルや集落景観は消滅するのではないだろうか。
文化的に重要な面を考慮せずただ、活性化というのでは地域を扱う我々からしたらもったいない気がする。

今、日本各地ではいろいろなまちおこしイベントが行われているが、これで危惧されるのは地域が本来持つ空間が改変されて第3者に伝わってしまうことであると思う。
そうなってしまうと、その地域が構築してきたものの正当性がなくなってしまう。

だが、逆にこれにこだわり過ぎると、財力のない地域が衰退して消滅する過程を食い止めることができない。
地域にはそれぞれの独自性がある。この独自性というのは、その地域の先祖が代々構築してきた貴重な財産でもある。

その貴重なものを守るためには、まちおこしなどによる対策なども必要となってくるが、やりすぎたらそれを変えてしまうことになる。

そこで、提案されるのが活性化を感覚的に把握するのみでなく定量的に把握する手法の開発である。
定量的に活性化度を把握できれば、ある一定をこえるときに歯止めをかけることができるのではないだろうかという意見を持った。
具体的に何をどうはかればいいのかであったり、そのデータから考えられる活性化の定義の根本の見直しなどはこれからの僕の課題とする。


前置きが長くなったので続きは、次回に報告します。(次回は、出張居酒屋についてです。)

1 件のコメント:

  1. こんばんは、ubamegahsi2009です。

    更新お疲れ様です。

    災害復興からの町おこしとはまた違いますが、地域の活性化は、今回私が個人的に巡見してきた本宮町だけでなく、田辺市全体にも言えるテーマですので、興味深い内容です。

    専門家の先生からの意見がとても面白いですね。
    単に町おこし・活性化といってもとても複雑なことなのですね。

    私自身も過疎地域出身なので、興味深く読ませていただきました。

    次回の内容を楽しみにしています!

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