2011年10月6日木曜日

タイのつづき(2)

図1.Laem Talumphuk周辺の空中写真
 今回は,前回に少し触れた,ナコーン・シー・タマラート(Nakhon Si Thammarat)県のリームタルンプック(Laem Talumphuk)周辺(図1)でのエビの養殖について紹介します。

ナコーンシータマラートは,タイ南部にあった王国の古都で,マレーシア系のイスラーム文化の影響をうける地域の北限にあたるようです。私たちが訪れたタクシン大学でも,ヒジャブ(頭部と首回りだけを隠す)と呼ばれる衣装をまとった女学生が大勢熱心に勉強していました。


図2.マレー半島を横断する交易路
 この地域周辺は,マレー半島が細くくびれた場所(クラ地峡)の南に立地し,パタニをはじめ,海洋貿易において重要な拠点港が点在しています。とくに大航海時代において,西洋の国家権力を背に受けた海賊が出没したことからわかるように,世界的な権欲が渦巻いていた地域だったようです。ナコーンシータマラートも同様で,図2に見られますように,マレー海峡を経由せずにマレー半島を横断するルートが開設されています。前回紹介しましたKing’s Projectは,まさにそのルートとして利用されたパクパナン?(Pak Phanang)川でのプロジェクトです。
(余談ですが,アユタヤ王朝時代,チャオプラヤー川の交易を掌握していた日本人街の頭領として活躍した山田長政は,ここナコーンシータマラートの防衛のためにパタニ王国と戦い,1630年に当地で死亡しています。)






図3.マレー半島の海岸地形
 なかなかエビの養殖の紹介にたどり着きませんが,そのためには,まず地形の紹介をしておく必要があります。図3をご覧ください。とくにマレー半島の東部と西部の海岸地形の違いに注意してください。西岸はリアス式の沈水地形を示し,東岸は砂嘴を含む堆積地形を示しています。地質は異なっていますが,形状だけを採り,東西を反対にすれば,どこか日本の東北地方に似ていると思えないでしょうか(相当無理がありますが,私には最初そう見えてしまいました)。インド洋プレートが西からアンダマン海溝で沈み込み,大陸プレートのマレー半島西岸も三陸海岸と同様に滑って沈降する,とそんなストーリーです。地質帯としては四万十帯のようなものではと。一方,東海岸は,大陸プレートから見ると内陸側の大陸棚にあたり,褶曲運動はあるもののプレート運動の影響は少なくなり安定し,南シナ海の海流がタイ湾を時計回りに回転し堆積が進む。この辺はどうも東日本震災の影響による妄想かもしれませんが,では,そう考えて不具合は,というとそれも思いつきません。

 と,ここまでの内容は,エビ養殖に適したマングローブ林が発達する地形の成因について書こうとしていたのですが,寝ないといけない時間になりました。続きはまた後日にします。(River

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